『五行論・・冬について』

こんにちは!
これから数回に渡って掲載させて頂く「よもやま話」は、去年年末から3月までの間に当院のラインに掲載したものです。
もう春になってしまいましたが、来年の冬にでも参考にして頂けたらと思って掲載させて頂きましました。
また冬は腎を傷める季節ですので、暖かくなっても腎臓の弱い子や高齢の動物。またこれから暑くなってエアコンを使う時にも動物さんの参考にして頂けたら嬉しいです。


『五行論・・冬について』

おはようございます。
今日は「五行論;ごぎょうろん」についてお伝えしようと思います。

五行論・五行色体表

「五行論」とは、「病気の診断や治療に生かす為に、全ての物を木・火・土・金・水の5つに分けて考える方法」です。
今の時期は、「水」であり、写真の「五行色体表」の「水」の列を上からたどっていくと、2つ目に「黒」4つ目に「寒」。更に下にたどって行くと、「冬」になりますよね。そして臓腑は、「腎」と「膀胱」。
全部これらには関連性があります。
寒いこの冬は、腎臓と膀胱が活発になりますが、逆に寒さの影響を受けて悪くもなり易いので気をつけなくてはなりません。
また腎臓の弱った子は、黒い色素沈着(黒いシミ)が出来ます。(瘀血と言って血の巡りが悪くても、黒いシミができますが。)

そして「水」の列の臓である「腎(腎臓)」は、身体の生長、骨格、聴覚、内分泌など、様々な役割をになっています。とても重要な臓器です。加齢や様々な病気で、腎が弱ってくるといろんな症状が出ます。
縦の列は全部関連性があると先ほどお話しましたね。
なので、「水」を上からたどると、耳がありますよね?!
加齢で腎が弱って来ると、耳が遠くなります。

腎臓は、西洋医学的にみても東洋医学(中医学)的にみても、とても大事な臓器です。
一般の動物病院で行われている腎臓の血液検査(BUNやクレアチニン)では、腎臓機能の75%以上に異常が出て初めてこれらの血液検査の値が異常値を示します。
もっと早期に慢性腎臓病をみつける為には、おしっこの検査をしたり、掛かりつけの病院で採決してもらって「SDMA」(外注検査になります)を測定すれば、腎臓機能が40%異常になった段階で慢性の腎臓病が早期で分ります。
加齢の子のみならず、若い子でも薄いおしっこを沢山している子は、もちろんホルモンの病気や糖尿病もありますが、それらをルールアウトした上で腎臓病を疑う時は、この検査がお勧めです。

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