『ただ居てくれるだけでいい♡・・という感覚』

マックスちゃん

長い間獣医として働いていると、いろいろな事を感じたり学んだりします。

大事な動物の為に、時間とお金を掛けて動物病院に来て下さる飼い主さんの多くは、動物たちに『ただ、居てくれるだけでいい♡』という感覚を持っているように思います。
それは、何の期待もなく、ただただ『無条件の愛』なんですね。

「卵が先か鶏が先か・・。」じゃないですが、飼い主さんがそう思うから動物たちが寄り添ってくれるのか、動物たちがいつも寄り添ってくれるから私達は『ただ、存在してくれるだけでいい♡』と思うのか・・どちらが先か分かりません。

そこって~と、人間同士だと結構難しいところがあるように思います。
どうしても相手への期待が入ってしまうんですね。

「あなたが居てくれるだけで私達は嬉しい!」と言われて育ってないのか、言葉にされなくてもそう感じることなく大人になってしまったのか、それとも言われたけど覚えてないのか・・。
自分の体験や記憶がなければ、なかなか実の我が子にそう思えないかも知れませんよね。

先日ある方がおっしゃってました。
「私達は生まれて、生きて、存在するだけで、神(創造主)から愛されている。」って。
その方も私も特定の宗教に入信しているわけではありません。

でも、親がそうやって育ててくれなかったとしても、「動物と人との関係性」から、私は学ばせて頂いています。
「目の前の動物達がいてくれるだけでいい♡」と思うように、まずは自分自身に『オーケー!』を出したら、少しずつ自分の観ていた世界も広がってきて・・そうすると自分にも目の前の動物たちにも、家族にも、友人にも、最近出逢った人たちにも優しくなれて、みんなが幸せになれるんじゃないかな~って思うんですね。
かくいうわたしもこのコラムを書くことによって、自分に言い聞かせているところもあったりします。
コロナなどいろいろ大変な時代ではありますが、皆様にとって素敵な一年になりますよう、お祈りしています(*^^*)♡♡♡


ハナちゃん今は亡きハナちゃん

ハナちゃんは、飼い主さんご夫妻やご両親など、決まった人にしか心を開いてくれる子ではありませんでした。なので、ハナちゃんが打ち解けてくれるまでかなり時間が掛かりました。

でも、一旦打ち解けてくれたら治療もスムーズにさせてくれるようになりました。

Hさんがハナちゃんを見つめるお顔がとても素敵だったので、この度掲載させて頂きました。


マックスちゃん

マックスちゃんは、16歳

椎間板ヘルニアと甲状腺機能低下症、心臓病で通院してくれています。

毎回飼い主さんは、治療中マックスちゃんに「可愛いね~・・。」を連発して見えます。

気がついたら肉体年齢は飼い主さんを超えていることが多いのですが、いくつになってもこの子たちは私達にとって、大切な子供のような存在なんですね・・・。


リリー(左)とマークン我が家のリリー(左)とマークン

リリーはブリーダーさんの所で種犬として働いてました。長い間犬舎に閉じ込められたままだったので、保護団体に保護されその後我が家に来ました。

何かトラウマがあったのか、息子たちが近づくと怖がって逃げてましたが、一年近く掛かってようやく逃げなくなりました。

マークンは、私の義母と二人で暮らしていました。去年義母が入院してひとりぼっちになったので、我が家に来ることになりました。長年「王子様」のように育てられたので、少し?!我がままでしたが、やっと協調性も出てきて我が家に慣れつつあります。

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