皆さま初めまして!木曜診察(リハビリなど)担当獣医師の水出(みずで)です。木曜以外は阿久比のリリー動物病院で『普通の獣医さん』をやっております。
鍼灸治療はうんと昔にかじった事はあるものの、あまりの難しさ・奥の深さに理解が足踏み状態になり、結局今はすっかりゆり子先生にお任せしっぱなしです。10月に当院で行った鍼灸のセミナーも少しお手伝いさせて頂いたのですが、もう何が何だか・・・・。
セミナー終了後、すっかり肩の荷が降りた気持ちでのんびりしておりましたが、「待てよ・・・『初心者の為の中医学の基礎と気功セミナー』だったんだし、むしろ私(=初心者)からの視点でご報告するのもありかも!」と思い、遅ればせながらゆり子先生にお願いして、今回このコーナーをお借りしました。(ゆり子先生の更新を楽しみにしていた方ごめんなさい!)
今回のセミナーは前半では東洋医学の基礎中の基礎、『気の理論』と『整体観念』について
お話し、後半では医学気功を皆さんと一緒に行う形をとりました。
もちろん、後半の気功も面白いし大事なのですが、個人的には前半の整体観念の話が
とても面白かった・・・。
「気なんてもの、ホントにあるの?」とか、「気って結局西洋医学で言ったら何の事?エネルギー?ホルモン?伝達物質?」とか考えているとドツボにハマってしまうのですが、「そういうのがあるとして~」とさらっと流して(って書くときっと東洋医学の先生方には怒られるだろう・・)話をきいていると、「体と心は繋がっていて、完全な一個の物である」➡「ストレスで下痢したり頭痛になったりするもんな!」とか、「人の身体は自然と一つのもので、影響を受けている」➡「確かに雨の日は関節が痛んだり、冬は風邪や泌尿器の病気が増えたりするよな!」とか、なかなか納得することも多くもう少し突っ込んだ話も聞きたくなりました。
実は、セミナー準備当初は「(もう少し突っ込んだ話であるところの)『五行論』や、他にもいろいろとお話したい!」とスタッフ一同頑張っておりました。しかし、これを話すとセミナーの時間が全然足りないうえに、急ぎ足で進み過ぎてわけが分からなくなってしまったのです。五行論の話、なかなか面白いんですよ。でもその前に「気というものがありまして~」「自然の影響ってのはあるよね~」の段階を通っておかないと以前の私の様に理解が足踏み状態でなかなか前に進めずにそのままで終わってしまう気がします。手前味噌ですが、今回のセミナーはその段階を楽しみながら通過しやすくなる、まさに初心者の方にお勧めのセミナーだったと思います。
さて試行錯誤しつつ行った今回の院内セミナーではありましたが、お陰さまで参加者様からは「楽しかった!」というお声を、参加されなかった方からは「あら、そんなのやってたの?私も参加したかったわぁ…」というお言葉を頂いたりしております。
セミナー企画は準備が大変で、正直ヘロヘロになりますが、こうしたお声には本当に励まされます。
今回は残念ながらボツ案となってしまいましたが、「五行論」、「陰陽論」、「弁証論治(診断・治療の決め方はどうやっていくのか)」、さらには「六邪(季節毎に受けやすい自然から影響)」や「六邪から身を守る為に食べたい、季節ごとの食材」など、まだまだ話したい面白いネタはたんまりあるようです・・いつかこれらを生かして、またセミナーを開けたらいいなあ!
今回使用したスライドの一つ。ちょっとだけ五行論の話もでてきました。
初心者の私としては、「おお~、なかなか面白い…五行論を理解すると、いろんなことがもっと分かって来るんだろうなー…」と思ってお手伝いしておりました。