『「心身一如;しんしんいつじょ」の一症例』

うららちゃん

本日は、院長が当院のLINEに書かせていただいたことをお伝えします。

以下、院長のLINEより✔


こんにちは
ここ愛知県では、晴と雨を繰り返していて、正に『晴れた日の風の風邪;ふうじゃ』と『雨の日の湿邪;しつじゃ』の、繰り返しでした😩
明日から晴れが続くようですが、晴れが続けば続いたで梅雨前なのに夏のような暑さが来そうなので、高齢や病気子を抱えた飼い主さんには、上手に乗り切って頂けたらな~と思っています。

先回は『天人合一』の話をさせて頂きました。
今日は、『心身一如;しんしんいつじょ、しんしんいちにょ』の話をさせて頂きますね。

『心身一如』とは、「心と体はお互いに強く影響し合っている」と言う意味です。

実は2000年以上前に『黄帝内経』と言う医学理論、鍼灸理論の本にこの事は書かれていました。
西洋医学では、「心と体は別の物」(デカルト論)と言う考えに基づいて、どんどん発展してきましたが、「どうやらそうではならしい。やはり心と体は切っても切れない物かも・・」と言う考え方になって来て、その後いつからかは知らないですが、「心療内科」が出来上がったのではないかと思います。

うららちゃん

さて、写真の子は、膝蓋骨脱臼(属名パテラ)と皮膚病、心臓疾患、癲癇発作で2~3年前から通院してくれている「うららちゃん」です。

うららちゃんは、『心身一如;しんしんいつじょ』のお手本みたいな子です。
この日は食べた物か、お散歩中の花粉や草に反応したのか、数日前から痒みが出てしまったそうでした。
そのなると、うららちゃんは目力も落ち、毛ヅヤも悪くなり、元気がなくなるんですよね・・。

うららちゃんはいつもは「お散歩大好きな元気印のお嬢さん」なんですが、痒みが起こると、とんと元気がなくなってしまいます。
正に「体と心は繋がっている。・・心身一如」と言うことですね・・。

ところで、うららちゃんのママはおばあちゃんの介護をされているのですが、おばあちゃんの我がままが過ぎてママが疲れていたり、おばあちゃんが転倒して救急車を呼ぶか呼ばないかでお家がバタバタすると、うららちゃんの毛ヅヤがど~~んと落ちるんですね。

そんな時に来院されたら、うららちゃんママと私は、「こりゃあ、またうららちゃんの心配が、今度も毛ヅヤに出たんだね~!」と言う話になります。

人のみならず動物達も『心身一如』であり、心と体はお互い影響しあっているので、治療でもうららちゃんみたいな子、結構います。

ですので、病気の症状が出た時に、その子の体だけを見るのではなくて、その子の環境・・同居犬や同居猫との相性は良いか?! 大好きなお母さんやご家族が疲れてないか?! その子が病気だからと言って、飼い主さんが過剰に心配したり構い過ぎたりしてないか?!・・・などもみていく事が大事だと思います。

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