『春は「風邪;ふうじゃ」の時期・・やっぱお灸ですね~①』

五行論

桜・・・本当にきれいですね~(*^^*)!!
週一の名古屋→阿久比の往復で、桜がとってもきれいな所があって、いつも見とれてしまいます。
でも・・「花の命は短くて・・。」なので、そろそろ風や雨で散りつつありますね。

春は「風邪(ふうじゃ)」の季節です。
写真の「五行色体表」の「木」の欄を下に辿って行くと、「季(季節)」は春。「気」は風。「臓」は肝、同様に下に辿ると、胆、目、筋となります。縦の欄はみんな関連性があるんですね。

五行色体表

・・・なので、春は春風がよく吹き、その風の影響を、肝臓、胆嚢、目、筋などが受けます。
毎春、フィラリアの血液検査をする時に、多くの病院で一緒に臓器の血液検査もしますが、いつもよりも春が故に肝臓、胆嚢の検査の値が高くなることがあります。
そして、この季節、もちろん花粉症もあるでしょうが、目にも影響を及ぼす時期なので、涙目になり易いんですね・・。
また、肝臓という臓器は風の影響を受けることによって熱を持ち易くなります。
熱いものは上に上がる性質があるので、その熱が目に行けば目の充血、耳に行けば外耳道炎の悪化、そして脳に行けばてんかん発作が起きます。(個体の体質が関係しているのは言うまでもありません。)
因みに肝臓の熱が上に行かずに横に行った場合、肝臓の横には胃があるので胃を熱します(胃熱)。「胃熱」の状態になると、黄色い液を嘔吐します。(鼻水も吐物もおしっこも、身体から出る液で、色の濃い液は熱を持っている状態だと言えるんですね。中医学の考え方って結構面白いでしょう~~(*^▽^*)!!)

その肝の熱を何とか鎮めるには、やはりお灸がお勧めです。
「悪い熱は熱で制す」とも言いますが、「肝熱」の場合、肝臓の辺りをお灸するのはお勧めではありません。
ここで、写真「五行の相性関係」を見て頂けますか。

五行論

全てのものを木・火・土・金・水に分けて考えて、診察や治療に生かすのが「五行論」です。
水は木の母であり、木は水の子。木は火の母であり、火は木の子になります。母が子を助ける関係性(相性)が成り立ちます。

五行論

春は「木」に属します。臓腑は肝と胆であり、その臓腑に負担が掛かる時期だと言えます。
また、図の通り目にも影響を及ぼしますので、涙目や痒みなど目の症状が出易いのもこの時期だと言えます。

「木」は「水」があるから育ち、「火」は「木」が燃えることによって存在できます。
つまり「水」は「木」のお母さんであり「木」はその子供。「木」は「火」のお母さんであり「火」は「木」の子供なんです。これを「相性関係」と言います。
ですので、風の影響を受けたり熱を持ったりすることによって、「木(肝・胆嚢)」が弱ってきたら、その時はそのお母さんである「水(腎)」をお灸することによって、その子である肝の治療になるんです。(中医学では「肝が実する」と表現します。「肝が実して熱を持つ」と言うと、強いイメージを持ちますが、実際は肝が弱っている状態であると解釈します。)

さてっと・・・長くなりましたので、お灸の話(例)は次回させて頂きますね~。
今の「風邪(ふうじゃ)」の時期を、お灸したり手作りご飯の食材を工夫したりして、上手に乗り切って頂けたらと思います。

それではまた~(*^^*)/

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