アニマルコミュニケーション(動物との会話)に関しては、6年前からローレン先生から教えて頂いてましたが、5年ほど前にあるアニマルコミュニケーション講師が、東京から名古屋に来られると友人から聞きましたので、他の講師の話を聞くのもいい機会だと思って、受講してみました。
その講師は、独特の専門学校の校長であり、怪しげな風貌の男性でした。
全体的には素晴らしい話もありましたが、講義の最初である病気について彼の持論を聞いた時、長い間臨床をしてきた私からすると、それは「オカシイぞ!!」という事を平気で言っておられたので、そこのところがとても不満であり、残念でした。
なぜなら彼を頼ってくる人が沢山いればいるほど、その持論を信じる人が増えるからであり、間違った動物医学の知識を持って動物と暮らすことが、動物たちによくないと感じたからです。
ですが、私はその事を彼に伝えようか迷っているうちにその日は終わり、そのまま帰って来てしまいました。
それがなぜだったのか、時間がなかったからなのか、呆れて言葉にならなかったからなのか、覚えていませんが、今となってはセミナーの後で、講師に直接獣医としての立場で、私の考えをきちんとお伝えすべきだったと反省しています。
とは言え、怪しげな講師ではありましたが、私にとって、二点大きな収穫がありました。
一つ目は、その時にワークをしたのですが、その内容は「二人でペアを組んで、一人が飼い主になり、もう一人はその人が飼っている動物になって、よしよしをしてもらう。」というものでした。
最初は人目を気にし照れも入るので、私の動きも不自然でしたが、周りの方々は結構自然に動物になっておられましたし、一緒に組んだ方も真剣に私の猫ちゃんになって下さっていたので、私も真剣に犬になってみました。
その方が、「お~・・・いい子、いい子、本当にお前はいい子だね~!」と、私の頭や顎の下をなでてくれ、私もゴロンと腹を出してその方の横に転がってみる・・・そしてまた「よし、よぉ~し~・・・おりこうさん!、大好きだよ。」と言われる。
そんな動作を繰り返すうちに何だか胸がふわ~っと温かくなってきて、嬉しくて涙がこぼれそうになりました。
そうなんですね!!
動物だって人だって、誰もが「おりこうさん」とか「大好き」とか言われると、とっても嬉しいものなんです!
それがあってかどうか分かりませんが、飼い主放棄されてあるご縁で我が家に来たリリーには、無意識のうちに仕事に行く前や帰ってからなど 「よしよし、おりこうさん、大好きだよ~!!」と言っています。
開業以来、ずっと仕事と子育てで気ぜわしく生きてきた私は、三人の息子達とケンとムサシにたくさんその言葉を掛けて来たかどうか、あまり自信はありませんが・・・。(仕事から帰って来て、ぎゅっ!としたり、帰宅してから子供たちの寝顔に話しかけてきたんじゃないかな~・・・なんて思ったりしてはいますが。)
もちろん、人も動物も生きていく上でしつけは必要です。
人などは教える事は山ほどあるかも知れません。
ですが、一番大事なのは、「おりこうさん、大好き!あなたがとっても大事で必要なのよ!」という事を伝えることじゃないかって思うんですね~・・・。
そして、小さい頃からたくさん、たくさんそのことを言ってあげる事なんですね!
そうやって育ったら、動物も人も自分の存在感を認めて、優しい大人(成犬、成猫、成兎)になれるのではないかって思います。
もし、目の前の動物にしてあげてなかったら、今日からそれをして頂けたら、私は嬉しいです。
そして、目の前の動物にしてあげていても、ご家族には全然してあげてなかったら、今日からそれをご家族にしてあげて頂けたら、やはり私は嬉しいです。
多くの人が目の前の動物や人に優しくしていって、心豊かな人生(犬生、猫生、兎生など)を送って頂けたら、嬉しい限りです。
今日も長いコラムにお付き合い下さいまして、ありがとうございました(^^)♡♡♡
椎間板ヘルニアとてんかん発作の治療で通院してくれている番野ナナちゃん。
針の治療中は寝てくれますが、その前の腎不全の為の点滴をすると、とても不快のようで怒ります。
私もご夫妻も「ごめんね・・・。」と謝りながら、何とか点滴を終えます。
「私の手を咬んで気を紛らわせていいからね!」とおっしゃる優しいお二人にいつも頭が下がります。