以下、院長のLINEより✔
おはようございます。
写真の子は、はるちゃん、14歳のプードルさんです。
4年前から、膝蓋骨脱臼(パテラ)でケンケンして歩く(悪い足が地面に着けない)事から通院してくれています。
今は調子が良いので、毎日家でお灸をして頂き、月に一回整えにみえています。
実は、来院される一年前に「うららちゃん」と言うキャバリアさんを連れてみえてました。
うららちゃんが脊髄もしくは脊椎の異常から立てなくなり、お庭に出るのが大好きな子だったので、「また歩けるようにしたい!」との思いで来院されました。
当時うららちゃんは、「扁平上皮癌」と言う癌に侵されていて、お母さんは「うららに出来る限りの事をしてあげたい!!」と言う強い思いから、インターネットで沢山勉強され、いろんな病院を回って放射線治療と途中からパラディア(分子標的薬)も飲ませてみえました。
鍼灸治療で歩けるようにはなりましたが、来院された時には既に癌がリンパ節に転移していて、うららちゃんは2ヶ月後に旅立ってしまいました。
お母さんは、本当に一生懸命でした。
「とにかく、この子に出来る限りの事をしたい・・・。」と
私達鍼灸をする獣医は、うららちゃんのように癌に侵された子の飼い主さんがどんな選択をされようと、「今この子が一番良い状態であるように、その子の体を整える」ように努めます。
体のバランス(中医学的には陰と陽のバランス、虚と実のバランス)を整えて、少しでも「ご飯が美味しい!!」と食べてくれて元気になってくれるお手伝いをします。
いろいろな子を見てきたので、飼い主さんの抗がん剤治療などの選択肢が良いとか悪いとかを、ここで言及するのは難しいです。
ですが、とにかくどのお母さんも大事な子が重い病に罹り、何とかしてあげたい気持ちでいっぱいになります。ご自身の事を差し置いてまでも、この子の為に出来ることをしてあげたい!!と・・。
それくらいこの子達の存在は大きいんですね。
先日はるちゃん(冒頭の写真の子、うららちゃんの同居犬)を連れてみえた時にお母さんがこうおっしゃってました。
「うららの時は、とにかく必死でした。
今思うと、うららにとってそれが良かったのか悪かったのか・・却って負担が掛かり過ぎたんじゃないかって思うんですね・・。
なので、はるちゃんがそうなった時は、もう少し肩の力を抜いて無理な治療をさせずにゆっくりとさせてあげたいと思うんですよね~。それもうららの事でいろいろ経験したから言える事なんですけどね。」と。
愛する子が重い病気になるのを見るのはとても辛いことです。
心がめげます。「だからこそしっかりして!!」なんて言いません。
ただ、お母さんが自分の病気の事で苦しんでいる事をこの子達は察知しています。
大変だとは思いますが、頑張り過ぎず、少し深呼吸をして・・残った時間を少しでもその子と楽しく過ごす事をして頂けたらと思う今日この頃です。